すき焼きの「関東風」と「関西風」の違い、あなたは説明できますか?
日本の食べ物には同じものでも味付けや形が関東と関西で異なることがありますが、すき焼きにも関東風と関西風があります。
このページを読めばすき焼きの「関東風」と「関西風」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
関東風すき焼きの定義
まず「すきやき」を広辞苑で調べると、
牛・鳥肉などに葱ねぎ・焼豆腐などを添えて鉄鍋で煮焼きしたもの。維新前まだ獣肉食が嫌われていた頃、屋外で鋤の上にのせて焼いて食べたからとも、肉をすき身(薄切り)にしたからともいう。
広辞苑 第七版 1554Pより [発行所:株式会社岩波書店]
続いて「関東風すき焼き」について専門店のサイト等でリサーチしたところ、関東風のすき焼きは元々「牛鍋」という食べ物であったが、関西の「すき焼き」の進出によって牛鍋とすき焼きが混同されて「牛鍋」もすき焼きと呼ばれるようになったとされています。
続いて「牛鍋」を広辞苑で調べると、
牛肉を野菜などと鍋で煮ながら食う料理。明治時代行われた、現在のすきやき風のもの。
広辞苑 第七版 749Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、まさに現在の「関東風のすき焼き」となります。
関東風のすき焼きは、醤油・みりん・砂糖、出汁などの割り下を先に鍋に入れてから、肉や野菜、豆腐などを一緒に煮込み、最後に生卵につけて食します。
関西風すき焼きの定義
上記の通り、すき焼きは元々関西の食べ物であるため関西風のすき焼きは広辞苑通りの「牛・鳥肉などに葱ねぎ・焼豆腐などを添えて鉄鍋で煮焼きしたもの。」となります。
具体的には、まず牛脂を乗せた鍋で肉を焼き、そのあと砂糖や醤油で味付けをし、最後に水気の多い野菜から順に加えて火を通します。
溶き卵につけて食べるのは関東・関西どちらも共通ですが、「焼く」という大きな特徴があります。
また、割り下で煮込まずに野菜の水分で火を通すのも特徴です。
関東風のすき焼きで育った人間からすると、最初にお肉を焼くとなると「お肉を追加したい場合はどうするのか」といった疑問が湧きますが、最初に全てのお肉をまとめて焼く、あとから空いたスペースでお肉を焼く、追加のお肉は気にせず煮るなど家庭によって様々なようです。
つまりすき焼きの「関東風」と「関西風」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 関東風は「元々は”牛鍋”であり、割り下を入れてから肉や野菜を一緒に煮込む料理」
- 関西風は「牛脂で肉を焼いた後、醤油や砂糖で味付けをし、最後に野菜を入れて火を通す料理」
となり、関東風は”煮込む”、関西風は”焼く”と調理の工程が全く違うことが分かりました。
煮込む関東風の方が野菜の火の通りが早く、サッと食べられるため家庭向きかもしれません。
そのほか関東風・関西風の違いをいくつかまとめています。
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