「手延べそうめん」と「安い素麺」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも小麦粉を使用した細い麺類ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「手延べそうめん」と「安い素麺」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
手延べそうめんの定義
「手延べそうめん」は広辞苑に掲載がないため「手延べ」を広辞苑で調べると、
索麺(そうめん)やうどんを、機械や包丁などを使わずに、手で細く引き延ばして作ること。また、そうして作ったもの。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「手延べそうめん」は機械や包丁を使わずに手で細く引き伸ばして作ったそうめん、ということがわかりました。
手延べそうめんの製法は、小麦粉に食塩水を注いで十分によくこねて、しばらくねかし、植物油を塗りながらよりをかけて延ばし、上下に引き延ばしながら日光で干して乾燥させたものを、一定の長さに切って束ねて作ります。
また、手延べ操作でそうめんをよりながら延ばすことで、独特の食感とうまみが生まれ、長期間保存されたものほどサラサラとした口当たりになり食味が増す、とされています。
安い素麺の定義
「安い素麺」は広辞苑に掲載がないため「素麺」を広辞苑で調べると、
小麦粉に食塩水を加えてこね、これに植物油を塗って細く引き伸ばし、日光にさらして乾した食品。茹でまたは煮込んで食する。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「安い素麺」は小麦粉、食塩水、植物油を使用して細く引き伸ばした安価なそうめん、ということがわかりました。
日本農林規格(JAS)では、製法および麺の細さや形状から「そうめん」と「手延べそうめん」に区分し、規格化していますが、一般的に「そうめん」と呼ぶ場合は、機械そうめんを指します。
「機械そうめん」は、製麺機械を用いてそうめんを作るため、作業工程が少なく、生産コストを低く抑えられます。
一方「手延べそうめん」は、工程の多さや手作業で作ることから、比較的高価なそうめんです。
つまり、「安い素麵」は機械で作ったそうめん、ということになります
ちなみに機械そうめんは、作ってからあまり日がたっていない、新しいものほど風味がよく、長く保存すると味が低下するとされています。
つまり「手延べそうめん」と「安い素麺」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 手延べそうめんは「機械や包丁を使わずに手で細く引き伸ばして作ったそうめん」
- 安い素麺は「小麦粉、食塩水、植物油を使用して細く引き伸ばした安価なそうめん」
となり、「手延べそうめん」独特の食感とうまみが特徴で、「安い素麺」は一般的に機械で作ったそうめん、であることがわかりました。
手延そうめん「揖保乃糸」7種類の違いはこちらでまとめています。
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