「澄まし汁」と「お吸い物」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも和食を代表する、澄んだ汁物のイメージがありますが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「澄まし汁」と「お吸い物」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
澄まし汁の定義
「澄まし汁」を広辞苑で調べると、
かつおぶしなどを煮出し、醤油・塩で淡泊な味をつけて、透明にしたてた汁。おすまし。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「澄まし汁」は、だし汁を醤油や塩で味付けた、透明な汁物であることが分かりました。
具材に決まりはなく、清まし汁と書くこともあるように汁が澄んでいることが重要です。
お吸い物の定義
広辞苑では「すいもの」で掲載がありました。
日本料理で、すすり吸うように仕立てたもの。煮立てた出し汁を塩・醤油・味噌などで味つけし、魚肉や野菜を実みとする。現在は多くすまし汁をいう。しる。つゆ。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「お吸い物」は、魚肉や野菜を具材とした汁物であることが分かりました。
現在は澄まし汁と同じものを指すことが多いようですが、お吸い物に「汁が透きとおっているか」の決まりはなくもともとは違うものです。
澄まし汁は汁がメインであるのに対し、お吸い物は中の具がメインです。
お吸い物は椀種(メインの食材)、つま(椀種と引き立てる野菜、海藻など)、吸い口(香りを楽しむ柚子や三つ葉など)の三つからなるのが基本と言われています。
つまり「澄まし汁」と「お吸い物」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 澄まし汁は「だし汁を醤油や塩で味付けた、澄んだ汁物」
- お吸い物は「だし汁を醤油や塩、味噌などで味付けた具がメインの日本料理」
となり、「澄まし汁」は汁が主役の料理であるのに対し、「お吸い物」は必ずしも澄んでなく、具が主役の料理であることが分かりました。
ただ、現在では両社はほぼ同じものを指すことが多いようです。
とん汁とぶた汁の違いはこちらでまとめています。
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