「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも漢字で書くと同じ「市場」ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
市場(いちば)の定義
「市場(いちば)」を広辞苑で調べると、
毎日または定期に商人が集まって、商品の売買を行う場所。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
常設の設備があって、おもに日用品・食料品を販売する所。
とのことで、「市場(いちば)」は商人がものを売り買いする場所や、日用品や食料品を販売する所を指すことがわかりました。
「市場(いちば)」では、売る側と買う側が対面で取引するのが一般的で、魚市場や青物市場のほかに、フリーマーケットなどもあてはまります。
市場(しじょう)と区別するために、「具体的市場」と表現されることがあります。
市場(しじょう)の定義
「市場(しじょう)」を広辞苑で調べると、
売手と買手とが特定の商品を規則的に取引する場所。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
広義には、一定の場所・時間に関係なく相互に競合する無数の需要・供給間に存在する交換関係をいう。国内市場・国際市場。労働市場など。抽象的市場。マーケット。
とのことで、「市場(しじょう)」は狭い意味では市場(いちば)と同じですが、広い意味では場所や時間に関係なく起こる交換関係そのものを表すことがわかりました。
広い意味での市場(しじょう)は証券や特定の金融商品などの取引の場を指すことが多く、対面で何かを売り買いするということはありません。
また、取引はインターネット上で行われるのが一般的で、取引が行われている場所に行っても商品を購入することはできません。
市場(いちば)と区別するために、「抽象的市場」と表現されることがあります。
つまり「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 市場(いちば)は「売り手と買い手が対面で商品売買を行う場所」
- 市場(しじょう)は「場所や時間に関係なく起こる売り手と買い手の間の交換関係」
となり、「市場(いちば)」はものを売り買いする場所を指すに対し、「市場(しじょう)」は実際に商品を置いているわけではないが、取引によって価格の形成や商品の移動が行われる場であることが分かりました。
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