「帰省」と「帰郷」と「里帰り」の違い、あなたは説明できますか?
どれも生まれ故郷に帰るという意味ですが、それぞれに明確な違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「帰省」と「帰郷」と「里帰り」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
帰省の定義
「帰省」を広辞苑で調べると、
故郷に帰って、父母の安否を問うこと。故郷に帰ること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「帰省」は故郷に帰って父母を見舞うことを意味することが分かりました。
帰省の「省」の字には「親の安否を確かめる」という意味があるため、生まれ故郷よりも、「父母兄弟などがいる場所に帰る」という意味合いがあります。
現在は、休暇の時などに短期間、故郷に帰ることを「帰省」とするのが一般的です。
日本では多くの人々が、ゴールデンウィーク、お盆、正月などの長期休暇を利用して、故郷や実家に帰省する傾向があります。


帰郷の定義
「帰郷」を広辞苑で調べると、
故郷へ帰ること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「帰郷」は生まれ育った土地に帰ることを意味することが分かりました。
帰郷は、故郷へ帰ること全般を表す言葉なので、以前は一時的に故郷へ帰る「帰省」と同じ意味で使われていました。
しかし現在では、故郷に帰って安住するような場合に「帰郷」が用いられています。

里帰りの定義
「里帰り」を広辞苑で調べると、
結婚後、新婦が初めて生家に行く儀式。婚礼後、3日目または5日目に行うところが多い。結婚している女性が実家へ一時帰ること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「里帰り」は新婦が結婚後に初めて生家に行く儀式、ということがわかりました。
新婦が生家に行くことは、伝統的な風習としての「里帰り」です。
現在では通常、結婚している女性が、一時的に実家へ帰ることを「里帰り」と呼びます。
意味合いとしては「帰省」に近いですが、「里帰り」の場合は、結婚している女性のみが対象です。
ですので、男性や未婚の女性の場合は、「帰省」になります。

つまり「帰省」と「帰郷」と「里帰り」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 帰省は「故郷に帰って父母を見舞うこと」
- 帰郷は「生まれ育った土地に帰ること」
- 里帰りは「新婦が結婚後に初めて生家に行く儀式」
となり、「帰省」は短期間実家に帰ることで、「帰郷」は故郷に戻り安住する場合に使用し、「里帰り」は結婚している女性が短期間実家に帰ること、であるとわかりました。
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