「規定」と「既定」と「規程」の違い、あなたは説明できますか?
どれも読み方が同じでややこしいと感じる人も多い言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「規定」と「既定」と「規程」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
規定の定義
「規定」を広辞苑で調べると、
規則や規準を定めること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
法令の条文として定めること。
溶液の濃度を表す単位の一つ。1リットルの溶液中に1グラム当量の溶質を含むときの濃度を1規定という。
とのことで、「規定」は規則や法令を定める行為やその規則そのものを指すこと、また溶液の濃度を表す単位であることがわかりました。
法令に対して使用される場合、「規定」は法令全体ではなく、個々の条文を指します。
「規定」を使用した言葉で身近なものは例えば、「社内規定」などがあり、社内の規則を決めたりする行為や、決められた規則そのものを指して使用される言葉です。

既定の定義
「既定」を広辞苑で調べると、
すでに定まっていること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「既定」は読んで字のごとく、”すでに決まっていること”を指す言葉であることがわかりました。
「既定」は例えば「既定路線」や「既定の事実」などの言葉で使用され、すでにこの先どうなるか決まっていることなどを意味します。


規程の定義
「規程」を広辞苑で調べると、
規則。規定。 法令。官公署などの内部の組織・事務執行の準則。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「規程」は規則や法令そのものを表す言葉であることがわかりました。
「規程」は規定と混同されやすいですが、法令における二つの言葉の意味の違いは明確であり、規定は個々の条文、「規程」は条項とその下位の条文を含めた一連の総体を指します。

つまり「規定」と「既定」と「規程」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 規定は「規則を定める行為や規則そのもの、法令では個々の条文を指す」
- 既定は「すでに決まっていることを意味する」
- 規程は「規則そのものや、法令では条項の総体を指す」
となり、「規定」と「規程」は類似した意味を持つため注意が必要であることが分かりました。
コンプライアンスとガバナンスの違いはこちらでまとめています。
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