「青田買い」と「青田刈り」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも農業において稲を刈り取ることに関する言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「青田買い」と「青田刈り」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
青田買いの定義
「青田買い」を広辞苑で調べると、
稲の成熟の前に、あらかじめ収量を見積もって産米を買い入れること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「青田買い」は田んぼの稲が実っていない段階で、先に米を買うことを指すことが分かりました。
「青田買い」は転じて、ビジネス業界において新入社員の採用をする場合に、学生へ早めの内定を出して人材を確保する意味合いで使われることがあります。
また、不動産業界では、未完成である新築の建物を購入することを「青田買い」と呼ぶことがあります。
つまり、現在に「青田買い」は先物取引のように、将来性に期待して先に抑えておくといったニュアンスで使われる言葉となります。
青田刈りの定義
「青田刈り」を広辞苑で調べると、
稲をまだ熟さないうちに刈ること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「青田刈り」は田んぼの稲が未熟なうちに刈り取ることを表した言葉だということが分かりました。
「青田刈り」の由来は、戦国時代において敵兵に食料を調達させないために、収穫前の田んぼから穂を先に刈り取る戦術からきていると言われています。
また、「青田刈り」は収穫時期になっていない青々とした状態の稲を刈り取るため、稲が未熟であり収穫量が少なくなると言われています。
このような農業の例えから、とりあえず早く刈っておくといったニュアンスの言葉だということがわかります。
つまり「青田買い」と「青田刈り」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 青田買いは「将来性に期待して先に買っておくこと」
- 青田刈りは「とりあえず未熟なうちに刈っておくこと」
となり、どちらも早いうちに刈り取るといった意味では同じでは、「青田買い」は将来性に期待して行動することに対し、「青田刈り」は将来性に関係なくとりあえず未熟なうちに刈るといった意味を持つ言葉であることが分かりました。
他にも「言葉の意味の違い」について多くの記事をまとめています。
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