「進入」と「侵入」と「浸入」の違い、あなたは説明できますか?
いずれも「入る」というニュアンスを含んだ言葉ですが、その使い分けに明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「進入」と「侵入」と「浸入」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
進入の定義
「進入」を広辞苑で調べると、
進み入ること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「進入」は、純粋に「進んで入る」という動作を表す言葉だと分かります。
「進入」を使った言葉には、「車両進入禁止」「進入灯」「進入経路」などがあります。
侵入の定義
「侵入」を広辞苑で調べると、
立ち入るべきでない所に、おかし入ること。無理にはいりこむこと。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「侵入」は、入ってはいけない場所に入ることを指すことが分かりました。
「進入禁止」の場合、「禁止」が付くことで「入ってはいけない」ことを表すのに対し、「侵入」はそれ自体が望ましくない行為であることがポイントです。
また「侵」という字は「侵す(おかす)」と読み、「不法に立ち入る」ことを表す言葉です。
浸入の定義
「浸入」を広辞苑で調べると、
水などがはいりこむこと。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「浸入」は、水などの液体が入ってくることを指しています。
「さんずい」を用いていることからも納得の意味合いです。
また、「浸入」は、入ってくるものにフォーカスしており、動作に注目した「進入」、その「望ましくない動作である」という特性に注目した「侵入」のいずれとも異なります。
つまり「進入」と「侵入」と「浸入」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 進入は「進み入るという単純な動作を表している」
- 侵入は「本来望ましくない行為であることに注目した表現であり、侵し入る、侵害するの意味が重要」
- 浸入は「さんずいからも読み取れるように、水などの液体が入ってくることを指している」
となり、「進入」は動作そのものに、「侵入」は行為の特性に、「浸入」は入ってきているものにフォーカスしていることが分かりました。
他にも「言葉の意味の違い」に関する記事を多くまとめています。
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