「レスリング」と「柔道」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも道具を使わない格闘技でオリンピック競技としても採用されていますが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「レスリング」と「柔道」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
レスリングの定義
「レスリング」を広辞苑で調べると、
格技の一つ。二人の競技者がマット上で立技(スタンド)・寝技(グラウンド)で格闘し、寝技で相手の両肩を1秒間マットにつければフォール勝ちとなる。グレコローマン‐スタイルとフリー‐スタイルとがあり、体重により男女とも7階級に分かれる。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「レスリング」は技によりポイントを積み重ねたり、相手の両肩を一秒以上マットに押さえつけることで勝ちとなるルールであることがわかりました。
「レスリング」はヨーロッパ発祥の格闘技で、体重や格闘スタイルに応じて階級が分かれているため、自分にあったレスリングスタイルで戦うことができます。
なお、レスリングのユニークなルールとして、「白いハンカチを持ってマットにあがらなければいけない」というものがあります。このハンカチは、試合で選手が流血した場合に拭き取る用途で持ち込みます。
柔道の定義
「柔道」を広辞苑で調べると、
日本発祥の武道の一つ。武器を使用せず、相手を投げ倒し、または抑え、もしくは当て身などの攻撃・防御の技を行い、同時に身体の鍛錬と精神修養とを目的とする術。その起源は古く、流派の生じたのは戦国時代で、柔術・やわらと総称され、江戸時代、武士階級の武道の一つとして盛んになった。明治に入って嘉納治五郎により、各流派を統合して講道館柔道が大成され、第二次大戦後にはスポーツとして世界的に普及。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「柔道」は日本で生まれて世界に広まった武道であることがわかりました。
柔道の国際ルールでは、「一本、技あり、有効」の3つの評価方法で勝敗を競います。また、軽微な違反行為に対する「指導」と重大な違反行為に対する「反則負け」の2つの罰則もあります。
柔道は、「礼に始まり礼に終わる」と言われており、入門したらまず礼法を教わります。礼儀作法は武士道に由来するもので、子供の大会から国際大会まですべての場において重要視されています。
つまり「レスリング」と「柔道」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- レスリングは「ヨーロッパ発祥の格闘技で、両肩が1秒以上マットについたら負け」
- 柔道は「日本の武士道に由来し、一本・技あり・有効の3つの評価方法で勝敗を競う」
となり、競技のルールが異なるのはもちろんですが、「レスリング」はハンカチを持ちこむルールなどからヨーロッパの雰囲気が感じられるのに対し、「柔道」は礼節を重んじるところから日本の雰囲気が感じられる競技であることが分かりました。
極真空手と伝統空手の違いについてはこちらです。
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