「パテ」と「リエット」と「テリーヌ」の違い、あなたは説明できますか?
どれも滑らかな舌触りが特徴の手の込んだオシャレな料理ですが、明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「パテ」と「リエット」と「テリーヌ」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
パテの定義
「パテ」を広辞苑で調べると、
細かく挽ひいて調味した肉・魚などをパイ生地で包んだり容器に詰めたりして、オーブンで焼いた料理。
広辞苑 第七版 2367Pより [発行所:株式会社岩波書店
とのことで、パテは肉や魚を細かく挽いて味付けしたものをオーブンで焼いた料理であることが分かりました。
パイ生地で包むこともありますが、そのまま容器に詰めても「パテ」となります。
パテの容器に詰めて焼くため長方形に出来上がりますが、それを切り分けて頂きます。
しかし、最近ではパイで包まず、更には型にも詰めていない「練り物状」のものをパテと呼ぶことも多く、パテをパンに付けて食べるなど本来とは異なる食べ方が広まっています。
リエットの定義
「リエット」を広辞苑で調べると
豚やがちょうなどの肉を脂で煮てほぐし、調理に用いた脂と混ぜ合わせペースト状にしたもの。パンに塗って食べる。
広辞苑 第七版 3069Pより [発行所:株式会社岩波書店
とのことで、「リエット」は豚肉などを豚の脂であるラードで煮て、フードプロセッサーなどでペースト状にした料理で、パンに塗って食べることが分かりました。
実際には鶏など豚以外の肉や魚で作ることも可能ですが、豚で作る「ポークリエット」が一般的です。
テリーヌ定義
「テリーヌ」を広辞苑で調べると
(調理に用いる蓋付きの深い容器の名から)すりつぶして調味した肉・魚などを容器に詰め、湯煎にしてオーブンで焼いた料理。冷製のオードブルとする。
広辞苑 第七版 2014Pより [発行所:株式会社岩波書店
とのことで、「テリーヌ」は四角い「テリーヌ型」に詰める四角い形の料理であることが分かりました。
本来はオードブルに出てくるような冷製のムース状やゼリー状の料理ですが、「テリーヌ型」を用いれば「テリーヌ」となるため、「抹茶のテリーヌ」や「チョコレートテリーヌ」など、テリーヌ型に材料を入れて湯煎でオーブンで焼いたスイーツもテリーヌの1つとなります。
つまり「パテ」と「リエット」と「テリーヌ」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- パテは「細かく挽いた肉や魚をパイで包んでオーブンで焼いた料理だが、最近はパンに塗るようなペースト状のものもパテと呼ぶ」
- リエットは「主に豚肉を煮込んでペースト状にたしたもので、パンに付けて食べる」
- テリーヌは「四角いテリーヌ型に入れた料理で、湯煎してオーブンで焼く」
となり、なんだか似ている3つの料理ですが、パテはオーブンで焼き、リエットは煮て、テリーヌは湯煎してオーブンで焼くと調理方法が全く異なることが分かりました。
さらに、ペースト状をパンに塗る印象があるパテは実は切り分けた形のまま食べる料理であり、パンに塗るのはリエットであることが分かりました。
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