「見る」と「視る」と「観る」と「診る」の違い、あなたは説明できますか?
どれも同じ「みる」という読み方の漢字ですが、それぞれに明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「見る」と「視る」と「観る」と「診る」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
見る・視る・観るの定義
「見る」と「視る」と「観る」を広辞苑で調べると、
自分の目で実際に確かめる。転じて、自分の判断で処理する意。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
目で物の存在や動きを感じ取る。視覚で認識する。ながめる。望む。よく注意して観察する。
とのことで、「見る」と「視る」と「観る」は一般的に、見る、よく見るという意味ですが、使う漢字によって少しずつニュアンスが違うことが分かりました。
「見る」は広く一般的に使われる漢字で、主に「視覚で認識する」際に使用します。
「視る」は注意してじっくりみる場合に使われる漢字です。
「観る」は動植物などをじっくりと観察したり、映画や演劇などを鑑賞する場合に使われる漢字です。
診るの定義
「診る」を広辞苑で調べると、
判断する。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「診る」は「よく見て判断する」という意味があることが分かりました。
「診察」にも使われているように、「診る」は医者が患者の健康状態をよく調べて判断する際に使われる漢字です。
「診る」という漢字に「見」という部分が入っていないのは、「診る」はもともと「発疹」を見つけることを表す漢字として使われるようになったためと言われています。よって「見」ではなく「疹」の一部が使われています。
つまり「見る」と「視る」と「観る」と「診る」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 見るは「一般的に使われる漢字で、迷った際はこの漢字を使うと良い」
- 視るは「注意してじっくりとみる場合に使われる漢字」
- 観るは「生き物などを観察したり、映画や演劇などを鑑賞する場合に使われる漢字」
- 診るは「医者が患者の健康状態をよく調べて判断する場合に使われる漢字」
となり、「見る」は一般的に使われる漢字、「視る」は注意してじっくりみること、「観る」は観察したり、演劇などを鑑賞すること、「診る」は医者が患者をみることであることが分かりました。
「染みる」「浸みる」「滲みる」「沁みる」の違いはこちらでまとめています。
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