「寒天」と「ゼラチン」の違い、あなたは理解していますか?
どちらもゼリーなど、食材を固める際に使用するものですが成分や使い分けなどいまいちピンとこない人もいらっしゃるはず。
このページを読めば「寒天」と「ゼラチン」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
寒天の定義
テングサの粘質物を凍結・乾燥したもの。また、これを湯に溶かし、冷やし固めた弾力のある食品。羊羹・ゼリーなどの菓子材料とし、また工業に用いる。
広辞苑 第七版 670Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで寒天は「テングサという海藻から出来たもの」であることが分かりました。
また寒天は食物繊維が豊富でほとんどカロリーは無いため、寒天を使ったおやつなどはヘルシーである場合が多く、ゼリーにも使用されますが、水羊羹など和菓子に使われることが多いです。
寒天は独特な歯触りが特徴で、強度はあるものの噛むとすぐに崩れ、弾力はありません。
さらに、生のパイナップルやキウイは酵素を分解するため、ゼラチンを使ったゼリーにパイナップル等を使用すると「固まらない」とされていますが、寒天は酵素を分解する力に強いのでパイナップル等を使用したゼリーを作りたい際は寒天が重宝します。
ゼラチンの定義
誘導蛋白質の一種。コラーゲンを含む物質(動物の皮・骨・結合組織など)を長時間石灰液中に浸すか酸で処理したものを温水で抽出して製造する。その粗製品は膠にかわ。熱湯に速やかに溶解し、冷却すれば凝固する。食用のほか、接着剤・培養基・写真感光材料などに用いる。ゲラチン。
広辞苑 第七版 1649Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで「牛や豚など動物の皮や骨からとったコラーゲンが原料」となっていることが分かりました。
ゼラチンはすぐに固まり、プルプルとした食感が特徴で、ゼリーやババロア、ジュレなどに使用されます。
しかし、生のパイナップルやキウイとは相性が悪く固まらなくなってしまうため、どうしてもパイナップル等を使用したい場合は加熱するか、寒天を代用するのがオススメです。
つまり「寒天」と「ゼラチン」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 寒天は「テングサが原料で、固めると弾力のない独特な歯触りになるが、強度があり和菓子に用いられることが多い」
- ゼラチンは「動物の骨や皮からとったゼラチンが原料で、すぐに固まるプルプルとした食感が特徴でゼリーなどに用いられる」
となります。
ゼリーにはゼラチンが使われることが多いですが、パイナップルやキウイを使用する場合は寒天で代用したり、食感を変えるためにあえて寒天でゼリーを作ったり、寒天とゼラチンを混ぜたものでゼリーを作るなど弾力や食感が変わるため、好みによって使い分けることも出来ます。
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