「発酵」と「腐敗」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも食べ物などを時間をかけて置いておくことで起こる現象ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「発酵」と「腐敗」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
発酵の定義
「発酵」を広辞苑で調べると、
一般に、酵母・細菌などの微生物が、有機化合物を分解してアルコール・有機酸・二酸化炭素などを生じる過程。本態は酵素反応。酒・醤油・味噌、さらにビタミン・抗生物質などの多くはこの作用を利用して製造する。狭義には、糖質が微生物によって酸素の関与なしに分解する現象を、また広義には、これと化学的に同じ反応過程である生体の代謝(解糖系など)、および微生物による物質生産を指す。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「発酵」は微生物によって有機物が分解されることを意味することが分かりました。
納豆やヨーグルト、チーズなどは「発酵」されることで人間に有益な物質を作り出し、おいしく食べることができる食品です。
このような「発酵食品」は腸内環境を整える働きがあるため免疫力を高めたり、デトックス効果があったりと身体に良い面がたくさんあると言われています。
腐敗の定義
「腐敗」を広辞苑で調べると、
有機物、特に蛋白質が細菌によって分解され、有毒な物質と悪臭ある気体を生じる変化。くさること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「腐敗」は有機物のたんぱく質が細菌によって分解されて腐ることを意味することが分かりました。
「腐敗」すると悪臭が放たれ、誤って食べてしまうと食中毒を引き起こす原因にもなるため注意が必要です。
食品の「腐敗」を防ぐためには、冷蔵庫などの冷暗所で保管すること大切です。また、清潔な箸などを使って取り分けるなど、残った食品に「腐敗」の原因となる細菌を付着させないことが必要です。
つまり「発酵」と「腐敗」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 発酵は「微生物の働きによって食品を分解し、身体に良い栄養素を作り出すこと」
- 腐敗は「細菌によってたんぱく質が分解されて腐ることで、ひどい悪臭を放つ」
となり、「発酵」は微生物が食品を分解して身体に良い栄養素を作り出すことであるのに対し、「腐敗」は腐ることであることが分かりました。
パルメザンチーズと粉チーズの違いはこちらでまとめています。
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