「ハッキング」と「クラッキング」の違い、あなたは説明できますか?
どちらもコンピュータやコンピュータネットワークで使われる技術で、何だか似たような名前ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「ハッキング」と「クラッキング」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
ハッキングの定義
ハッキングを広辞苑で調べると、
コンピューター-システムに不法に侵入し、プログラムやデータを破壊または盗取すること。
広辞苑 第七版 2358Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「ハッキング」は高度な知識や技術を用いて、不法にコンピュータやコンピュータネットワークの解析・破壊・盗取する技術という事がわかりました。
ハッキングと聞くと悪意のあるネット犯罪を思い浮かべる方が多いかと思いますが、過去には悪い意味だけでなく「ソフトウェアを改良して使う、賢い工夫」として良い意味で使われていました。
しかし、ある時期にサイバー攻撃者がその攻撃声明の中で「ハッカー(ハッキングする者)」と名乗ったことをきっかけに、今のようなイメージが浸透してしまったようです。
クラッキングの定義
クラッキングを広辞苑で調べると、
〔化〕(分解の意)沸点の高い重質石油を分解して沸点の低い軽質石油(おもにガソリン)を製造すること。
広辞苑 第七版 861Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、化学的な意味合いでのみ掲載がありました。
そのためWikipedia等でリサーチしたところ、コンピュータ関連で使用される意味の「クラッキング」はコンピュータネットワークに繋がれたシステムに不正に侵入したり、コンピュータシステムを破壊・改ざんしたりするなど、コンピュータを悪用した犯罪を指す事がわかりました。
また、クラッカー(クラッキングをする者)という言葉がありますが、同じような意味でブラックハッカーという言葉も使われています。反対の意味で使われるホワイトハッカーは、善意を持ち、技術を善良な目的の為に利用するハッカーのことです。
主なクラッキングの内容としては以下のようなものがあります。
- データへの侵入、破壊、改ざん
- インターネットサービスの改ざん、でっち上げ
つまり「ハッキング」と「クラッキング」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- ハッキングは「本来はコンピュータやコンピュータネットワークの解析・改造・構築などを行う技術を指していたが、現在はクラッキングと同様の意味で使われている」
- クラッキングは「ハッキングの技術を悪用したコンピュータ犯罪」
となり、どちらも同じ意味で使われていることが分かりました。
インターネット社会に暮らす私たちにとって、ハッキングやクラッキングは非常に怖い犯罪です。情報が集約されているコンピュータにはウイルス対策ソフトをインストールするなど、事前に安全策をとり、被害にあわないように十分気を付けましょう。
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