「土鍋」と「タジン鍋」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも陶器でできた鍋ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「土鍋」と「タジン鍋」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
土鍋の定義
「土鍋」を広辞苑で調べると、
土焼きの鍋。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「土鍋」は土焼きの鍋であることが分かりました。
土鍋のルーツは縄文時代の煮炊きに使われた土器であり、長年人々に愛されてきました。
平安時代に鉄製の鍋が普及し、それに対して土製の鍋ということで土鍋という言葉が生まれたと言われています。
現在のような食卓で一つの鍋を囲むようなスタイルが普及したのは、江戸時代からです。
土鍋は蓄熱性があり冷めにくく、吸湿性があり余分な水分を吸い取ってくれるのが特徴です。
タジン鍋の定義
「タジン鍋」は「タジン」で広辞苑に掲載がありました。
北アフリカで用いる土鍋。蓋は円錐形。また、それを用いて作る煮込み料理。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、タジン鍋は料理の際に使われる、円錐形または半円形の、嵩の高い蓋を有した土鍋であることが分かりました。
タジンとは、アフリカ北西部、主にモロッコ・アルジェリア・チュニジアで食される、タジン鍋を使った料理のことを指します。
モロッコのタジン鍋はふたが円錐型またはドーム型で、中で蒸気が対流し食材の水分で蒸し焼きになります。モロッコのタジン料理は鶏肉や羊肉と野菜、香辛料などをタジン鍋で蒸し煮にしたものです。
チュニジアのタジン料理は具材たっぷりの卵を焼いた、キッシュのような料理です。
つまり「土鍋」と「タジン鍋」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 土鍋は「土で作った陶器の鍋」
- タジン鍋は「モロッコやチュニジアで使われる、円錐形やドーム形の蓋を持つ土鍋」
となり、両者はどちらも土で出来た鍋であるものの、使われる国と蓋の形に違いがあることがわかりました。
ホーロー鍋とステンレス鍋の違いはこちらでまとめています。
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