「油」と「脂」の違い、あなたは説明できますか?
言葉にするとどちらも同じ「あぶら」ですが、「油」と「脂」に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「油」と「脂」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
油の定義
「油」を広辞苑で調べると、
水にまじらない可燃性の液体の総称。石油類、動植物の精油・油脂など。
広辞苑 第七版 77Pより [発行所:株式会社岩波書店]
特に、動物の組織や植物の種子中に含まれ、脂肪酸のグリセリン‐エステルから成る物質の総称。常温で液体のものを「油」、固体のものを「脂」とする。
とのことで、「油」は石油やサラダ油などの燃える液体全般を指すことが分かりました。
油は英語で「oil(オイル)」ですが、食用に使用するものだとオリーブオイルやグレープシードオイル、ココナッツオイルなどのように「オイル」と言い替えることのできる、植物性の液体のアブラが「油」となります。
また、植物性ではありませんがイワシやニシンなどの魚を煮て摂った「魚油(ぎょゆ)」は液体であるため「油」となります。
確かに「油」の字には部首にサンズイが使われており、液体であることが分かります。
脂の定義
「脂」を広辞苑で調べると、
水にまじらない可燃性の液体の総称。石油類、動植物の精油・油脂など。特に、動物の組織や植物の種子中に含まれ、脂肪酸のグリセリン‐エステルから成る物質の総称。常温で液体のものを「油」、固体のものを「脂」とする。
広辞苑 第七版 77Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、常温時に個体であるアブラを「脂」と書き、英語では「fat(ファット)」となることが分かりました。
豚肉や牛肉などに見える白く固まったアブラを「脂」と表すほか、バターも熱を通さなければ固形であるため「脂」となります。
また、料理に使用される「牛脂」や「ラード」も牛や豚の脂肪であるため、「脂」となります。
確かに、「脂」の字には部首に「にくづき」が使われていることからも、動物性のものであることが分かります。
つまり「油」と「脂」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 油は「主に植物性で、常温時に液体となるオリーブオイルやサラダ油などを指す」
- 脂は「常温時に個体となる動物性のもので、牛脂やラード、バターなどを指す」
となり、常温時に液体であるか個体であるかが見分け方のポイントであることが分かりました。
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