「わさび」と「山わさび」の違い、あなたは説明できますか?
わさびと言っても、本わさび、山わさび、畑わさび、西洋わさびなど様々な呼び名があり、どれがどれを指しているのか分からなくなってしまいます。
このページを読めば「わさび」と「山わさび」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
わさびの定義
アブラナ科の多年草。日本固有の植物。産地の渓流のほとりに自生し、また多く流水地に栽培する。地下茎は肥厚した円柱状で、葉柄とともに強い辛味がある。根出葉こんせいようは心臓形、春に白色四弁の小花を開く。根を香辛料、また、葉と共にわさび漬とする。
広辞苑 第七版 3164Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、我々が「わさび」と呼ぶのはアブラナ科ワサビ属の植物であることが分かりました。
日本固有のわさびは、アブラナ科セイヨウワサビ属の「西洋わさび」と区別するために「本わさび」とも呼ばれています。
また、同じ品種の本わさびでも、山中の沢で栽培されたものを”沢わさび”や”水わさび”、流水を用いない土地で栽培したものを”畑わさび”や”陸わさび”などと呼び分けることもあります。
しかしチューブで販売されている「わさび」には本わさびはわずかしか使用されず、多くが西洋わさびや油脂、澱粉などであることがほとんどです。
使用される本わさびの割合は値段に比例するため、チューブのわさびを購入する際は金額の高いものを選ぶと本わさびの配合量が多くなります。
山わさびの定義
「山わさび」は広辞苑に掲載が無いためWikipedia等でリサーチしたところ、山わさびは「ホースラディッシュ」や「西洋わさび」と呼ばれるものと同じであり、山葵大根(わさびだいこん)とも呼ばれていることが分かりました。
ローストビーフなどにつける「ホースラディッシュ」は山わさびと同一のものだったのです。
続いて「山葵大根」を広辞苑で調べると、
アブラナ科の多年生根菜。ヨーロッパ原産とされ、栽培は新しい。日本には明治初めに導入。根は太くて長く、芳香・辛味があり、香辛料・健胃剤とする。西洋わさび。ホース‐ラディッシュ。レフォール。
広辞苑 第七版 3164Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、日本では山わさびは北海道などの寒い地域の山に自生していることが多くあり、本わさびの1.5倍辛いとされています。
山わさび=ローストビーフの辛みというイメージが強いですが、醤油と一緒にご飯のお供にしたり、刺身と一緒に食べるのも美味しいです。
つまり「わさび」と「山わさび」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- わさびは「日本固有のもので”本わさび”とも呼ばれるほか、栽培場所によって”沢わさび”や”畑わさび”などとも呼ばれ、湿気の多い場所で自生または栽培される」
- 山わさびは「”ホースラディッシュ”や”西洋わさび”とも呼ばれ、本わさびよりも辛く、寒い地域の山で自生する」
とのことで、日本固有のわさびにも、山わさびにも様々な呼び名があることが分かりました。
また、そもそもが別物のため、栽培場所も色も辛さも異なります。
しかし、チューブで販売されている「わさび」には両方が混ざったものもあるため、原材料名をよく見る必要があります。
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