「賄賂」と「裏金」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも不正なお金というニュアンスがある言葉ですが、両者に違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「賄賂」と「裏金」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
賄賂の定義
「賄賂」を広辞苑で調べると、
不正な意図で他人に金品を贈与すること。また、その金品。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
職務に関して授受する不正な利益。
とのことで、「賄賂」は、不正な目的で授受される金品であることが分かりました。
賄賂は、法律用語としての側面もあり、この場合には、公務員の職務に関する不正の報酬とされます。すなわち、公務員が職務に関して便宜を計らうなどすることを意図して授受する金品、またはその行為を指していることになります。
公務員は、給与以外にその職務に関する報酬を受け取ってはならないと定められているため、特別に賄賂と呼びます。
つまり、民間企業の職員で同様のことが行われた場合には、それは賄賂とは呼びません。
裏金の定義
「裏金」を広辞苑で調べると、
取引などを有利に取り運ぶため、正式の取引金額とは別に陰で相手につかませる金銭。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
公式の帳簿に記載しない、自由に使えるように不正に蓄えた金銭。
とのことで、「裏金」は、取引の際に、取引金額とは別にこっそりと渡すお金であることが分かりました。
「裏金」は基本的にこっそりと渡すもので、渡す側は帳簿に記載しません。当然、相手方もこっそり受け取るため、そちらの帳簿にも載らないというわけです。
created by Rinker
¥550
(2024/10/04 05:28:28時点 Amazon調べ-詳細)
つまり「賄賂」と「裏金」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 賄賂は「公的な立場にあるものが、不正な意図で金品を授受すること」
- 裏金は「取引を有利に進めるために、取引金額とは別に相手に渡すもの」
となり、「賄賂」は公的な立場にあるものに限って使われる用語であるのに対して、「裏金」は対象を限定せず、取引の際に正規の金額とは別に受け渡しされうるものであることが分かりました。
「横領と着服の違い」についてもまとめています。
コメント