「横領」と「着服」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも他人の物を自分の物にしてしまう時に使われる言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「横領」と「着服」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
横領の定義
「横領」を広辞苑で調べると、
(「押領」から転じてできた語)他人または公共のものを不法に奪うこと。横どり。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「横領」は法に違反して他人または公共の物を奪い自分の物にしてしまうことを指すことが分かりました。
横領罪は「単純横領罪」「業務上横領罪」「遺失物横領罪」の3種類に分けられます。
例えば、友人から借りた本やCDを勝手に売却した場合は単純横領罪にあたり5年以下の懲役となります。
このように、持ち主ではないのに自分の物として所有、売却などをする行為を「横領」と呼びます。
着服の定義
「着服」を広辞苑で調べると、
(チャクブク・チャクボクとも)ごまかしてひそかにわが物とすること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「着服」は金品などをひそかに盗んで自分の物にしてしまうことだということが分かりました。
例えば、会社の親睦会費、社員旅行費など会社で使うためのお金をこっそり自分の物にしてしまうことは着服にあたります。この場合、上で説明した「業務上横領罪」に該当し法的に罰せられることになるほか、会社の方も懲戒処分となることを免れるのは難しいでしょう。
また、「着服」はニュースや日常会話で使われることが多いため一般用語とされているのに対し、「横領」は裁判などで使用される法律的な言葉とされています。
つまり「横領」と「着服」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 横領は「法に違反して他人または公共の物を奪い自分の物にしてしまうこと」
- 着服は「金品などをひそかに盗んで自分の物にすること」
となり、「横領」は他人の物を横取りすることであるのに対し、「着服」は金品などをひそかに盗むことであることが分かりました。
「オマージュとインスパイアとパクリの違い」についてもまとめています。
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