「歌う」と「謡う」と「唄う」と「謳う」の違い、あなたは説明できますか?
どれも同じく「うたう」と読みますが、それぞれ明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「歌う」と「謡う」と「唄う」と「謳う」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
歌う、謡う、唄うの定義
「歌う」と「謡う」と「唄う」を広辞苑で調べると、
節をつけて声を出す。(楽器に合わせて)言葉に節づけして口にする。
詩歌を作って吟じる。また、詩歌に作る。
広辞苑 第七版 265Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「歌う」と「謡う」と「唄う」は声を出して歌をうたうという意味があることが分かりました。
「歌う」は最も一般的な表現で、「音楽に合わせて歌を歌う」、「詩を書いて歌う」といったときに使います。
「謡う」と「唄う」もほとんど同じ意味ですが、日本の要素が強く感じられる場合に使われることが多く、例えば、民謡や歌謡曲、詩吟といった日本ならではの歌や詩をうたうときに使われます。
迷った場合は、一般的な「歌う」という漢字を使うと良いでしょう。
謳うの定義
「謳う」を広辞苑で調べると、
(多くの人が一斉にうたう意から転じて)多くの人々がほめ、もてはやす。ほめたたえる。
広辞苑 第七版 265Pより [発行所:株式会社岩波書店]
ある事をさかんに言いたてる。主張する。
公の書類などに書き記す。表明する。
とのことで、「謳う」は大勢の人が褒め称えることと、はっきりと主張するという二つの意味があることが分かりました。
「あの人は仕事ができると謳われている」といった場合は、称賛する意味で「謳う」という字が使われています。
「謳い文句」や「この温泉の効果はーと謳っている」といった場合は、強く主張する意味で「謳う」という字が使われています。
つまり「歌う」と「謡う」と「唄う」と「謳う」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 歌う・謡う・唄うは「歌をうたったり、詩をうたうときに使う言葉」
- 謳うは「大勢で褒めたり、強く主張するときに使う言葉」
となり、「歌う」と「謡う」と「唄う」は声を出してうたうときに使う言葉であるのに対し、「謳う」は褒めるとき、強く主張するときにに使う言葉であることが分かりました。
また、「謡う」と「唄う」は日本ならではの歌や詩をうたうときに使われることも分かりました。
関心と感心の違いはこちらでまとめています。
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