「精製水」と「純水」と「蒸留水」の違い、あなたは説明できますか?
どれも混じりっ気のない水を表す言葉ですが、それぞれに明確な違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「精製水」と「純水」と「蒸留水」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
精製水の定義
「精製水」を広辞苑で調べると、
蒸留・濾過などによって純度を高めた水。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「精製水」は手を加え純度を高めた水であることがわかりました。
精製水は比較的純水な水で、水道水などの「常水」を、ろ過や蒸留、イオン交換などの手法で純度を高めます。
医療品などに使用される場合は、日本薬局方で定められた基準を満たす必要がありますが、精製水は主に科学実験や、コンタクトレンズの洗浄など雑菌が混入してもあまり影響がでない用途で使われます。

純水の定義
「純水」を広辞苑で調べると、
純度の高い水。蒸留やイオン交換樹脂により精製する。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「純水」は純度の高い水、ということがわかりました。
純水は、精製水とは違い不純物をほとんど含まず、マグネシウムのようなミネラル分も一切含まない、極めて純度の高い水です。
ですので、水道水レベルの「常水」を、単にフィルターや活性炭などでろ過しただけでは、純水と呼べません。
純水は主に、化学工業や機械工業用の機器などを洗浄したり、生物学などの実験器具の洗浄に使用されたりします。
洗浄水に不純物が混じっている場合、水が蒸発した際に水垢などが発生するため、半導体や液晶パネル用のガラスなど、精密機械の洗浄などには純水が利用されます。

蒸留水の定義
「蒸留水」を広辞苑で調べると、
蒸留して無機塩類・有機物・含有気体など不純物を取り除いた水。注射液、薬品の調製に用いる。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「蒸留水」は蒸留して不純物を取り除いた水、ということがわかりました。
蒸留とは、水に熱を加えるなどして沸騰させ、水蒸気にしてから冷却し、液体に戻す操作です。
蒸留水は錬金術が盛んだった時代から、純度の高い水として利用されていました。
純水と蒸留水の違いは、精製方法です。
ですので、蒸留によって精製された純水は、蒸留水と言えます。

つまり「精製水」と「純水」と「蒸留水」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 精製水は「水道水などに手を加え、純度を高めた水」
- 純水は「不純物をほとんど含まない、極めて純度の高い水」
- 蒸留水は「蒸留して不純物を取り除いた水」
となり、「精製水」は比較的純水な水で、「純水」はミネラル分も含まない純度の高い水、「蒸留水」は蒸留によって精製した純水であることがわかりました。
シャンパンとスパークリングワインの違いはこちらでまとめています。
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