「鮭」と「サーモン」と「トラウトサーモン」の違い、あなたは理解していますか?
正直私は産地が違うだけ?と思っていたのですが、全くの別物でした…。
このページを読めば「鮭」と「サーモン」と「トラウトサーモン」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
鮭の定義
(アイヌ語サキペ(夏の食物)からともいう)サケ科の硬骨魚。体の背部は暗青色、腹部は銀白色。秋、川をさかのぼり、上流の砂底に産卵した後、死ぬ。生殖期の雄の吻部は著しく鉤状に曲がっているので俗に「鼻曲がり」という。全長約90センチメートル。肉は淡紅色で美味。荒巻あらまき・塩引しおびき・燻製・缶詰とし、卵は筋子・イクラとして賞用。北太平洋産。アキアジ。シロザケ。しゃけ。広義にはサケ科サケ属魚類の総称。
広辞苑 第七版 1165Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、広辞苑だと小難しく書かれていますが焼き魚やホイル焼き、ちゃんちゃん焼きなどで楽しむ日本人にもっとも親しまれている赤い身の魚です。
さらに鮭について料理サイト等でリサーチしたところ、日本では天然のものを「鮭」と呼び、寄生虫がいることから加熱して食べることが分かりました。
サーモンの定義
鮭さけ。
広辞苑 第七版 1130Pより [発行所:株式会社岩波書店]
確かに英語で鮭は「サーモン」と言いますが、日本では焼いた鮭の切り身を「鮭」と呼びますが、サーモンと呼ぶことはありません。
おにぎりの具も鮭、フライも鮭、ふりかけもお茶漬けも「鮭」と付きます。
サーモンと呼ぶのは刺身や寿司など生ものです。
実際に料理サイト等でリサーチしたところ、日本では養殖や淡水で育った寄生虫がいない生で食べられる鮭を「サーモン」と呼んでいることが分かりました。
また、鮭やサーモンと一口に言っても紅鮭・銀鮭・アトランティックサーモン・キングサーモンなど種類は様々です。
トラウトサーモンの定義
海面養殖した紅鱒。サーモントラウト。
広辞苑 第七版 2124Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、トラウトサーモンは養殖+生食可能なサーモンの一種であることがわかりました。
しかし気になるのが「マス」という点です。
サーモン=鮭なのに、マス?
さらに「紅鱒」を広辞苑で調べると、
ベニザケの別称。
広辞苑 第七版 2642Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで紅鮭と紅鱒は同じだそうです。
更に詳しくWikipedia等でリサーチしたところ、食べるために養殖で育てているニジマスを和製英語で「サーモントラウト」と呼び、スーパーでは「サーモントラウト」「トラウトサーモン」「トラウト」などの名称で販売されていることがわかりました。
また、「鮭おにぎり」や「鮭茶漬け」などに使われている鮭も、お寿司屋さんの「サーモン握り」も「マス」であることが分かりました。
つまり、スーパーで切り身として売られている「鮭」を買わない限り、外食や加工品で口にする鮭とついたものはマスである可能性が高いです。
つまり「鮭」と「サーモン」と「トラウトサーモン」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 鮭は「天然の、加熱して食べる魚」
- サーモンは「主に養殖の、生で食べられる鮭」
- トラウトサーモンは「養殖の、生で食べられる鱒」
となります。
鱒を鮭と呼んだり、天然・養殖や生食の可否などで呼び分けられていることが分かりました。
この事実を知ってしまうと、トラウトサーモンを見る度「マスね」と何か偽物のような気になってしまいそうです。
いくらと筋子の違いについてもまとめています。
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