「おざなり」と「なおざり」の違い、あなたは説明できますか？
どちらもいい加減な様子を表す言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「おざなり」と「なおざり」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
おざなりの定義
「おざなり」を広辞苑で調べると、
当座をつくろうこと。その場のがれにいいかげんに物事をするさま。
広辞苑 第七版 より [発行所：株式会社岩波書店]
とのことで、「おざなり」はその場しのぎのいい加減な様子を意味することが分かりました。
「おざなり」と言う言葉はもともと「御座敷の形なり」という言葉を縮めたもので、これは表面的な形ばかりの様子を表しています。
「おざなり」にはいい加減な様子でもそれなりに行動を示すというニュアンスが込められています。
なおざりの定義
「なおざり」を広辞苑で調べると、
①あまり注意を払わないさま。いい加減にするさま。かりそめ。おろそか。ゆるがせ。
広辞苑 第七版 より [発行所：株式会社岩波書店]
②あっさりしていること。
とのことで、「なおざり」はあまり気にせずにいい加減にする様子を意味することが分かりました。
「なおざり」はもともと「猶(なほ)去り」が語源となっており、「猶」という字は「何もしない様子」を、「去」という字は「放っておく」ということを意味しているという説があります。
よって「なおざり」はただいい加減な様子なだけでなく、何もせずに放っておくというニュアンスが込められています。
つまり「おざなり」と「なおざり」の違いは？
つまりそれぞれの違いは
- おざなりは「いい加減な様子を表す言葉で、その場しのぎの行動をとる様」
- なおざりは「いい加減な様子を表す言葉で、特に何もせずに放っておく様」
となり、「おざなり」はその場しのぎのいい加減な様子であるのに対し、「なおざり」はいい加減で何もしない様子であることが分かりました。
十分と充分の違いはこちらでまとめています。
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