「飲む」と「呑む」の違い、あなたは説明できますか?
言葉にすると同じ「のむ」という言葉ですが、文字を変換する際にどちらにするべきか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
このページを読めば「飲む」と「呑む」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
飲むの定義
口に入れて噛かまずに食道の方に送る。喉のどに流し入れる。
広辞苑 第七版 2294Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、広辞苑で引くと「飲む」と「呑む」は全く同じ意味であり、使い方も全く同じであることが分かりました。
しかし、国で定められた「常用漢字表」には「のむ」という読みの漢字は「飲む」だけとなっています。
そのため、新聞や公用文書に記載される「のむ」には必ず「飲む」の漢字が充てられています。
また、「のむ」は水などの液体を喉に流し入れる以外にも、”息をのむ”や”雰囲気にのまれる”など目に見えないものに対しても使われますが、「飲む」の字は一般的に水や薬、ジュースなど目に見える液体に対して使用されることが多いです。
呑むの定義
「呑む」は「飲む」と同じ意味であることが分かりましたが、「呑む」は常用漢字表に記載がありません。
また、「呑む」は「お酒を呑む」によく使用されますが、ジュースや水に対しては使用されることはありません。
さらに「呑む」は”息を吞む”や”雰囲気に呑まれる”、”敵を呑む”などのように目に見えないものに対して使用される傾向にあります。
しかし、「呑む」は常用漢字ではないため、”息を呑む”などであっても公的な文書の中では使用されることはありません。
つまり「飲む」と「呑む」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 飲むは「液体を喉に流し入れること」
- 呑むは「”飲む”と同じ意味だが、常用漢字ではない。また、”息を呑む”など目に見えないものに対して使用されることが多い」
とのことで、広辞苑の意味だけを見ると全く同じ意味の両者ですが、明確な違いは無いものの、実際には使い分けられていることが分かりました。
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