「前」と「手前」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも前方や先のことを表すときに使用する言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「前」と「手前」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
前の定義
「前」を広辞苑で調べると、
前方。物の正面にあたるところ。自分に近い方。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「前」は物の先端や人の将来などのように、あらゆることの「前」を指す言葉だということが分かりました。
具体的には、行列に並ぶ順番の先のことや、着物を来た時に正面にくる部分などを「前」と言います。時間軸で例えると「前」は過去のことを表す意味合いになります。
このようなことから、「前」は単純に目の前の一部分だけを指すのではなく、物や時間など様々な「前」を表す際に使われる言葉だと言えます。

手前の定義
「手前」を広辞苑で調べると、
自分の目の前。手もと。その所よりも自分に近い方。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「手前」は自分の目の前や手元に近い方を表す言葉だということが分かりました。
「手前」には他人に対する自分の立場や体裁などの意味も持ち、ビジネスなどで「こちらから言い出した手前……。」などのように使われたりします。他にも御手前のように、茶をたてたりするときの所作や作法などの場合にも用いられます。
このように、「手前」は自分のことをもとにして前を指す時に使われる言葉だということが言えるでしょう。

つまり「前」と「手前」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 前は「あらゆることの前方を指す言葉」
- 手前は「自分のことをもとにして前を指す時に使われる言葉」
となり、「前」はあらゆることの前を指す言葉であるのに対し、「手前」は自分のことをもとにして前を指す言葉であることが分かりました。
「一次元・二次元・三次元・四次元・五次元の違い」についてもまとめています。
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