「慎む」と「謹む」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも同じ読み方でややこしい言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「慎む」と「謹む」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
慎むの定義
「慎む」を広辞苑で調べると、
用心する。あやまちがないようにする。度を越さないように控え目にする。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「慎む」は主に過ちや度を越さないように用心することを指すことがわかりました。
「慎む」でよく使用される文として、例えば「行動を慎む」や「言葉を慎む」などがあり、余計なことを言ったり、軽はずみな言動をしないように用心したり控えたりする時に使用されます。
「謹む」は元々は「包む」という言葉から派生し、自分の身を引きしめる意味を語源としています。
おみくじなどで「身を慎むように」と書かれていた経験がある方もいるかと思いますが、これも軽はずみなことをしないように、慎重に事をなすように、という意味になります。
謹むの定義
「謹む」を広辞苑で調べると、
うやうやしくかしこまる。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「謹む」は主に敬意を示して行動する場合に使用される言葉であることがわかりました。
「謹む」の使用例には「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などがあります。
これは上司やお客さんなどに対して、敬意を表しながら新年の挨拶をするときに使用される言い方です。
他にも「謹んでお悔やみ申し上げます」などがあり、こちらは故人を悼み、故人の親族へ敬意を表しながらお悔やみをお伝えする場合に使用されます。
どちらも口語としてよりも、文章などで相手に伝える時に使用されることが多いです。
つまり「慎む」と「謹む」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 慎むは「余計な言動などを控えたり、気をつけたりすること」
- 謹むは「相手に敬意を表す言葉であり、文章で使われることが多い」
となり、「慎む」は控えめに言動することを表すのに対し、「謹む」は相手に敬意を表す言葉であることが分かりました。
お参りとお詣りの違いはこちらでまとめています。
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