「粕汁」と「石狩鍋」と「三平汁」の違い、あなたは説明できますか?
いずれも汁物料理のことですが、それぞれに明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「粕汁」と「石狩鍋」と「三平汁」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
粕汁の定義
「粕汁」を広辞苑で調べると、
酒の糟をすって加えた味噌汁。実みには塩鮭・塩鰤しおぶり・野菜などを用いる。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「粕汁」は酒粕を加えた味噌汁であることが分かりました。
「粕汁」は酒造メーカーが多い関西地方でよく食べられている日本の汁物料理で、大根やにんじんなどの根菜類と、サケやブリなどの魚類と組み合わせて作られます。また、油揚げや厚揚げなどとも相性がよく地域によって作り方は様々です。
石狩鍋の定義
「石狩鍋」を広辞苑で調べると、
鍋料理の一種。鮭を主材料として、野菜・豆腐・こんにゃくなどとともに、昆布の出し汁・味噌などで味付けして煮こんだもの。北海道石狩地方の郷土料理。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「石狩鍋」は鮭や野菜、豆腐などを味噌仕立ての汁で煮込んだ北海道石狩地方の郷土料理であることが分かりました。
「石狩鍋」は石狩町で生まれた漁師めしだと言われており、身体を温める定番料理として食べられています。また、主材料である鮭は塩漬けされていない生鮭を使用します。
三平汁の定義
「三平汁」を広辞苑で調べると、
(「三平」は創案者の名という)塩漬けまたは糠漬けにした魚と野菜を具に、魚から出る塩味を生かした汁もの。生魚を用いるときは酒粕を加えることもある。北海道の郷土料理。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「三平汁」は、塩漬けや糠漬けにした魚を根菜と一緒に煮込んだ北海道の郷土料理であることが分かりました。
「三平汁」の味付けは塩漬けの魚と塩味のみが基本ですが、地域や時期によっては具材と味付けが異なります。例えば、地域によって粕汁を入れたり昆布でダシをとる場合があります。
つまり「粕汁」と「石狩鍋」と「三平汁」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 粕汁は「酒粕を加えた味噌汁」
- 石狩鍋は「鮭や野菜、豆腐などを味噌仕立ての汁で煮込んだ北海道石狩地方の郷土料理」
- 三平汁は「塩漬けや糠漬けにした魚を根菜と一緒に煮込んだ北海道の郷土料理」
となり、「粕汁」は関西地方の汁物料理であるのに対し、「石狩鍋」は味噌仕立ての北海道の郷土料理であり、「三平汁」は魚が含む塩味を活かした北海道の郷土料理であることが分かりました。
「沖縄そばとソーキそばの違い」についてもまとめています。
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