「大工」と「宮大工」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも建築関係の仕事をしている人のことですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「大工」と「宮大工」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
大工の定義
「大工」を広辞苑で調べると、
木造建造物の建築・修理を職業とする人。家や大工・宮大工・船大工など。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「大工」は主に木工建築の技術者であることがわかりました。
建築工事のリーダーを指すこともあります。
大工は、設計図をもとに成形した木材を釘やネジなどで固定しながら建物を作っていきます。
基本的には親方に付いて学ぶ職人が多く、現場での経験を重ねることで基礎を学び、徐々に技術を磨いていきます。
一般的な大工は、大体2~3年ほど修行すれば一通りの作業ができるようになるといわれています。
宮大工の定義
「宮大工」を広辞苑で調べると、
神社・寺院・宮殿の建築を専門とする大工。堂宮大工。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「宮大工」は大工の中でも神社・寺院・宮殿の建築を専門とする職業であることがわかりました。
神社や仏閣を「お宮さん」と呼んでいたことから、「宮大工」という名がついています。
宮大工は建築に使用する木材をすべて手作業で加工しており、その加工に使用する道具から職人自身が作成しています。
また、宮大工は金具を使用せず、緻密に設計された木材を組み合わせることで建物を作り上げます。
細部の装飾など、建物によって独特の技術が必要になることもあり、一人前と呼ばれるまでに最低でも10年はかかるのが一般的です。
つまり「大工」と「宮大工」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 大工は「木材を釘やネジなどで固定しながら、木造の建物を作る職人」
- 宮大工は「固定金具を使わずに、木材のみで寺社などの建物を作る職人」
となり、どちらも建物を作る職人で特別な資格は不要ですが、「宮大工」の方がより専門的な技術が必要なため修業期間が長くなる傾向があることがわかりました。
「建築家と建築士と設計士の違い」についてもまとめています。
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