「普通のかまぼこ」と「正月用のかまぼこ」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも魚のすり身を使った加工食品ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「普通のかまぼこ」と「正月用のかまぼこ」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
普通のかまぼこの定義
「かまぼこ」を広辞苑で調べると、
(昔は、おもに竹串を芯として筒形に造り、その形がガマの花穂に似ていたからいう)白身の魚のすり身に卵白・調味料などをまぜてこね、板に盛り、または簀巻すまきにして、蒸したり焼いたりした食品。
広辞苑 第七版 605Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「普通のかまぼこ」は白身の魚を加工した食品であることが分かりました。
また、普段スーパーに並んでいるかまぼこは、主に「スケトウダラ」という白身魚を原料としており、固めるために添加物を使用して固めている商品が多くあります。
かまぼこの歴史は古く、平安時代には存在しており、由来は昔のかまぼこの形が蒲(別名ミズクサ)の穂に似ていたことから「蒲鉾」と呼ばれるようになったそうです。
平安時代の人と同じものを現代の私たちも食べていると思うと、不思議な気持ちになりますね。
正月用のかまぼこの定義
「正月用のかまぼこ」は広辞苑に掲載がないためメーカーサイト等で作り方を確認したところ、「正月用のかまぼこ」は普通のかまぼこと原材料が異なることが分かりました。
作り方は普通のかまぼこと同様ですが、高価な「正月用のかまぼこ」は「スケトウダラ」の代わりに高級な白身魚である「グチ・ムツ・アマダイ」などを使い、添加物もほぼ使われていないことが分かりました。
確かに正月用かまぼこは普通のかまぼこと違い高いですが、歯ごたえやうま味が大きく違うことで知られています。
また、超高級かまぼこは本わさびで食べると非常においしく、お刺身にも引けをとらないそうです。
普段購入するかまぼこの値段と比べると、なかなか手が出し難い正月用のかまぼこですが、かたちが日の出を表していると言われ、縁起物でもありますので正月だけの贅沢に購入する方が多いです。
つまり「普通のかまぼこ」と「正月用のかまぼこ」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 普通のかまぼこは「スケトウダラが主な原料で、値段が安い」
- 正月用のかまぼこは「グチ・ムツ・アマダイが主な原料で、値段が高い」
となり、「普通のかまぼこ」は平常時に、「正月用のかまぼこ」は正月という1年の大きな節目に食べられる加工食品であることが分かりました。
かまぼこは魚を美味しく食べるための手段として日本で生まれた伝統製品です。
「普通のかまぼこ」も「正月用のかまぼこ」も歴史を感じて、味わって食べたいものです。
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