「JASマーク」と「JISマーク」の違い、あなたは説明できますか?
どちらもマークの一種で何だか似たような名前ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「JASマーク」と「JISマーク」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
JASマークの定義
「JASマーク」では該当がなかったため、「JAS」を広辞苑で調べると、
(Japanese Agricultural Standard)日本農林規格。農林物資規格法に基づいて定めた農林畜水産品の規格。合格した商品にはジャス‐マークをつける。
広辞苑 第七版 1358Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「JASマーク」は日本農林規格適合商品に付けられるマークということが分かりました。
JASマークは一般にJAS法(正式名称:日本農林規格等に関する法律)に基づいて、第三者機関からの審査の上で適合する商品にだけ付けられるとの事です。
審査対象は食品や農林水産品などが主で、学校の給食などはJASに適合していることが調達基準になっています。
またJASマークの種類には他にも「有機JASマーク」、「特色JASマーク」などがあり、それぞれ対象が細かく規定されています。
JISマークの定義
「JISマーク」では該当がなかったため、「JIS」を広辞苑で調べると、
(Japanese Industrial Standard)日本工業規格。工業標準化法によって制定される鉱工業品に関する国の規格。製品規格・方法規格・基本規格に大別される。
広辞苑 第七版 1282Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「JISマーク」は日本工業規格適合商品に付けられるマークということが分かりました。
JISマークについては、通称JIS法(正式名称:産業標準化法)という法律に基づいて基準を設定し、登録認証機関から認証を受けた商品に付与できるマークとの事です。
また、もともと基準にしていた法律は工業標準化法でしたが、2019年7月にJISの対象を拡大する目的で産業標準化法に代わり、JISについても日本工業規格→日本産業規格へと変更になっています。
JISマークについても種類があり、部品や素材の加工品がJISに適合している場合の「加工技術の認定を意味するJISマーク」、高齢者や障碍者への配慮や環境配慮など特定の側面のみについて規定した「特定側面のJISマーク」があり、デザインが若干異なっています。
つまり「JASマーク」と「JISマーク」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- JASマークは「日本農林規格適合商品に付けられるマーク」
- JISマークは「日本産業規格適合商品に付けられるマーク」
となり、農業か産業かで大きく異なっていることがわかりました。また、それぞれに基準となる法律(JAS法・JIS法)があるのは、ぜひ押さえておきたいポイントです。
私たちが安全で豊かなくらしができるのは、JASマークやJISマークなどしっかりと法律に基づいた基準が存在しているからという事ですね。
ぜひお買い物の際には、JASマークとJISマークを気にしてみてはいかがでしょうか。
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