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発酵と熟成の違い。定義・意味・使い方は?広辞苑より。

自然・現象・生物

「発酵」と「熟成」の違い、あなたは説明できますか?

どちらも時間をかけて美味しくするイメージのある「発酵」と「熟成」ですが、両者に意味や使い分け方に違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「発酵」と「熟成」の違いがわかります。

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広辞苑より

広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。

発酵の定義

「発酵」を広辞苑で調べると、

一般に、酵母・細菌などの微生物が、有機化合物を分解してアルコール・有機酸・二酸化炭素などを生じる過程。本態は酵素反応。酒・醤油・味噌、さらにビタミン・抗生物質などの多くはこの作用を利用して製造する。狭義には、糖質が微生物によって酸素の関与なしに分解する現象を、また広義には、これと化学的に同じ反応過程である生体の代謝(解糖系など)、および微生物による物質生産を指す。

広辞苑 第七版 2360Pより [発行所:株式会社岩波書店

とのことで「発酵」は酵母などの微生物がタンパク質などを分解することを指すことが分かりました。

人が食べられないほどの状態になったものは「腐っている」ことになりますが、納豆やキムチ、味噌、ヨーグルトなどに代表される「発酵食品」は発酵の過程で旨みがアップして美味しくなり、栄養価も高くなるなどの利点があります。

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熟成の定義

「熟成」を広辞苑で調べると

十分に熟してできあがること。
物質を適当な温度に長時間放置して化学変化を行わせること。
蛋白質・脂肪・炭水化物などが、酵素や微生物の作用により、腐敗することなく適度に分解され、特殊な香味を発すること。

広辞苑 第七版 1394Pより [発行所:株式会社岩波書店

とのことで、「熟成」と言えば肉やワイン、黒ニンニクなどが思い当たりますが、例えば「熟成肉」の場合は肉が本来持っている酵素によってタンパク質などを分解することで独特な風味や旨みが広がるようになります。

つまり、自分自身のもつ酵素によって分解して美味しくなることを「熟成」と言うことが分かりました。

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つまり「発酵」と「熟成」の違いは?

つまりそれぞれの違いは

  • 発酵は「微生物がタンパク質などを分解することで、うまみ成分がでて美味しくなること」
  • 熟成は「微生物を介さず、自身が持っている酵素によりタンパク質などを分解して美味しくすること」

となり、微生物が関与しているか否かが大きな違いになることが分かりました。

実際には、味噌などは微生物の力で発酵した後に熟成をするため「発酵」と「熟成」を明確に分けることは難しいようですが、何はともあれ「発酵」と「熟成」は時間をかけることで、食品をより美味しくしてくれるという共通点があることが分かりました。

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