「妄想」と「せん妄」の違い、あなたは説明できますか?
どちらもないことを脳内で想像してしまうことのイメージですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「妄想」と「せん妄」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
妄想の定義
「妄想」を広辞苑で調べると、
根拠のない主観的な想像や信念。統合失調症などの病的原因によって起こり、事実の経験や論理によっても容易に訂正されることがない。
広辞苑 第七版 2899Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「妄想」は本当にはないことを想像したり信じてしまい、それを疑わないことを意味することが分かりました。
「妄想」は主に日常生活の精神的なストレスが原因で発症します。
他人が自分の悪口を言っているように感じたり、常に誰かに見られているような気がしたりとネガティブな想像がどんどん広がっていきます。
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せん妄の定義
「せん妄(譫妄)」を広辞苑で調べると、
錯覚や幻覚が多く、軽度の意識障害を伴う状態。アルコールやモルヒネの中毒、脳の疾患、高熱状態、全身衰弱、老齢などに見られる。
広辞苑 第七版 1676Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「せん妄」は病気によって現れる症状のひとつであることが分かりました。
特に高齢者に多く現れる意識障害で「認知症」と似ていますが、「せん妄」は突然発症するため発症時期が特定しやすいと言われています。
また、「認知症」は記憶障害なので意識ははっきりとしている一方で、「せん妄」は意識障害のため、注意が散漫になったり、落ち着きがなかったりといった症状があります。
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つまり「妄想」と「せん妄」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 妄想は「あり得ないことを想像したり信じたりすること」
- せん妄は「特に高齢者に多く見られる意識障害のひとつ」
となり、「妄想」は事実でないことを想像することであるのに対し、「せん妄」は意識障害の症状であることが分かりました。
勘違いと思い込みの違いはこちらでまとめています。
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