押印と捺印の違い、あなたは説明できますか?
「押印」と「捺印」って同じでしょ?と言う人も多いはず。ですが、両者には明確な違いがあるのです。
このページを読めば「押印」と「捺印」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
押印の定義
印判を押すこと。捺印なついん。
広辞苑 第七版 362Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とあり、押印と捺印は同じ「印判を押す」意味を持つようです。
しかし「押印」という言葉の使用場面についてWikipedia等でリサーチしてみると、押印は「記名押印」の略語であることが分かりました。
「記名」を広辞苑で調べてみると、
〔法〕署名と区別し、他人が代わって書いたり、印刷したり、ゴム印を押したりして氏名をしるすこと。「-押印」
広辞苑 第七版 734Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とあるように、押印は「自分で書いた氏名以外(例えばパソコン等での印字)に判子を押すこと」を指す言葉です。
捺印の定義
印判をおすこと。また、おした印。押印。「書類に―する」「署名―」
広辞苑 第七版 2174Pより [発行所:株式会社岩波書店]
「捺印」という言葉の使用場面についてWikipedia等でリサーチしてみると、捺印は「署名捺印」の略語であることが分かりました。
「署名」を広辞苑で調べてみると、
文書に自分の姓名を書きしるすこと。また、その書きしるしたもの。サイン。
広辞苑 第七版 1477Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とあるように、捺印は「自分で書いた氏名に判子を押すこと」を指す言葉です。
つまり「押印」と「捺印」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 押印は「自分で書いていない氏名(例えばパソコンでの印字等)に判子を押すこと」
- 捺印は「自分で書いた氏名に判子を押すこと」
となります。
「判子を押す」という意味で同じように使われている言葉ですが、実際には使い方に違いがあります。
また、捺印(署名捺印)の方が法的効力が高く、重要な書類ほど押印(記名押印)ではなく捺印(署名捺印)が使われます。
ただ押印が廃止されつあるつ現代においてこの2つが明確に使い分けられていることは少なく、普段の生活で意識する必要はほとんどないと思われます。
また「印鑑」と「判子」の違いはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
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