「アウフタクト」と「シンコペーション」の違い、あなたは説明できますか?
どちらもリズムに関係する音楽用語ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「アウフタクト」と「シンコペーション」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
アウフタクトの定義
「アウフタクト」を広辞苑で調べると、
弱拍。特に、旋律や楽句の冒頭で、強拍に先立つ、アクセントのない音符または音符群。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
アップビート。
とのことで、「アウフタクト」は弱拍から始まる音楽であることが分かりました。
曲の頭やフレーズの頭が手前の小節から先行して始まるもの、つまり冒頭に半端な小節(不完全小節)がある場合はアウフタクトで始まっている曲と言えます。
「弱起の曲」と表現されることもあります。
アウフタクトの効果としては、強調したい音や言葉を強拍に合わせるための余白、または強拍の勢いを強める、などがあります。

シンコペーションの定義
「シンコペーション」を広辞苑で調べると、
音楽で、拍子で規定された強弱の位置を本来の場所からずらしてリズムに変化を与えること。切分法。移勢法。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「シンコペーション」は本来あるリズムの重心をずらしたような状態の音楽であることが分かりました。
裏拍から次の表拍にかけて音が伸びているようなものが、わかりやすいかもしれません。
シンコペーションの効果としては、前のめりにすることで楽曲に疾走感を生み出す、曲調を変化させる、などがあります。

つまり「アウフタクト」と「シンコペーション」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- アウフタクトは「冒頭に半端な小節が入って、弱拍から始まる音楽」
- シンコペーションは「音符の長さや強弱によって、本来のリズムの重心をずらした音楽」
となり、「アウフタクト」は曲の始まりから勢いをつけるための技法であるのに対し、「シンコペーション」は曲調に変化をもたらすための技法であることが分かりました。
「アンサンブルとオーケストラの違い」についてもまとめています。
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