「御霊前」と「御仏前」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも亡くなった方にお供えするときに用いる表現ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。

このページを読めば「御霊前」と「御仏前」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
御霊前の定義
「御霊前」を広辞苑で調べると、
葬儀で霊前に供える香典や供物に書き記す語。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「御霊前」は、葬儀で出すお香典やお供え物に記す言葉であることが分かりました。
「霊」とは、仏教において故人が亡くなってから四十九日までの間の状態のことを指し、仏教では四十九日後は成仏して仏になると言われています。
つまり、「御霊前」とは故人が亡くなってから四十九日までの間に供えるものに記す言葉となります。

御仏前の定義
「御仏前」を広辞苑で調べると、
故人の位牌の前に供える金品の上書きに記す語。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「御仏前」は、「位牌(いはい)」の前に供えるものに用いる言葉であることが分かりました。
また、「御仏前」は「仏の前にお供えする」際に使用する言葉です。
仏教では、四十九日後は成仏して仏になると言われているため、四十九日を過ぎてからお供えをする際には「御仏前」と記します。
但し、いつまでが「御霊前」であるか、いつから「御仏前」であるかなどは宗派にもよるようです。

つまり「御霊前」と「御仏前」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 御霊前は「四十九日より前に、故人が霊の状態の時にお供えするもの」
- 御仏前は「四十九日以降、故人が仏となってからお供えするもの」
とのことで、仏教では四十九日までは、故人の魂は「霊」であり、四十九日からは成仏して「仏」となると考えられています。そのため、この期間に応じて、御霊前、御仏前と使い分けることが分かりました。
「通夜と逮夜の違い」についてもまとめています。
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