「落語」と「漫談」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも日本の伝統芸能で、子どもから大人まで楽しめる娯楽ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「落語」と「漫談」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
落語の定義
「落語」を広辞苑で調べると、
(初めオトシバナシと読み、明治中期より一般にラクゴと読む)一人の演者が滑稽な話を登場人物の会話のやりとりを主として進め、その末尾に落おちをつけて聴衆を楽しませる寄席芸能。江戸初期に安楽庵策伝が大名などに滑稽談を聞かせたのが初めといい、身振り入りの仕方咄しかたばなしから発達して芸能化し、江戸・大坂を中心に興隆。上方を中心に「軽口かるくち」「軽口ばなし」と呼ばれ、江戸中期より「落し咄」と呼ばれた。はなし。
広辞苑 第七版 3053Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「落語」は一人の噺家が複数の登場人物を声で演じ分けて聴き手を楽しませる寄席芸能であることが分かりました。
「落語」は江戸時代に日本で誕生した芸能で、主に登場人物達の会話で話が進んでいき、最後にオチがあるのが特徴です。
「落語家」の持ち物は扇子のみで、座ったまま身振り手振りでいろいろな役を演じ分けます。
漫談の定義
「漫談」を広辞苑で調べると、
演芸の一種。滑稽を主とし、世相・人情の批評・諷刺をも取り入れた話術。1924年(大正13)頃から徳川夢声・大辻司郎らが始めた。
広辞苑 第七版 2790Pより [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「漫談」はその時代の世相や話題の人などを取り入れた話をして聴き手を楽しませるものであることが分かりました。
大正時代に日本で誕生した「漫談」は、「漫談家」が立った姿勢で、世相を批判や滑稽な話をして講談形式で聴き手を楽しませます。
中にはギターや三味線などの楽器を弾きながら話したり、歌を交えながら話す「漫談家」もいます。
つまり「落語」と「漫談」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 落語は「座った姿勢で、会話形式で物語を進めていき楽しませる寄席芸能」
- 漫談は「立った姿勢で、世相を反映した話をして楽しませる寄席芸能」
となり、「落語」は会話形式の寄席芸能であるのに対し、「漫談」は講談形式の寄席芸能であることが分かりました。
講和と講話の違いはこちらでまとめています。
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