「ニホンウナギ」と「国産ウナギ」の違い、あなたは説明できますか?
どちらもウナギを指すことばですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「ニホンウナギ」と「国産ウナギ」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
ニホンウナギの定義
「ニホンウナギ」は広辞苑に掲載がないためインターネットで調べてみたところ、日本・朝鮮半島・台湾からベトナムまで東アジアに広く分布するウナギの一種であることがわかりました。
海洋や生息環境の変化、経済活動などから採捕される稚魚の乱獲が進み、20世紀後半から野生のシラスウナギが減少したことから、国際自然保護連合は2014年に、ニホンウナギを「絶滅する危険性が高い絶滅危惧種」に指定しました。
2010年には実験室レベルではあるものの、ニホンウナギの完全養殖に成功しており、現在は育成コストダウンのための研究が進められています。
ニホンウナギの身は、細くて長く、旨味が濃いのが特徴です。
国産ウナギの定義
「国産ウナギ」も広辞苑に掲載がないためインターネットで調べてみたところ、日本で育てられたウナギであることがわかりました。
うなぎは採れた場所ではなく、どこで一番長く育てられたかによって国産・外国産と定義されます。
日本で養殖されているウナギのほとんどは、ニホンウナギという品種です。
マリアナ海溝で生まれたウナギの稚魚が海流に乗って日本近海に流れ着き、河口付近でシラスウナギとして育ち、それを捕獲して養殖します。
なお、中国産ウナギの多くは、ヨーロッパウナギという品種です。
つまり「ニホンウナギ」と「国産ウナギ」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- ニホンウナギは「東アジアに広く分布するウナギの一種で、絶滅危惧種に指定されている」
- 国産ウナギは「日本で稚魚から育てられたウナギで、ほとんどがニホンウナギ」
となり、「国産ウナギ」のほとんどが「ニホンウナギ」ですが、国産と呼ばれる根拠はウナギの種類ではなく、育てられた場所が重要である、ということが分かりました。
「鮭とサーモンとトラウトサーモンの違い」についてもまとめています。
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