「避難」と「退避」の違い、あなたは説明できますか?
どちらも逃げることを意味し、災害などが起こった時にニュースでよく聞く言葉ですが、両者に明確な違いはあるのでしょうか。
このページを読めば「避難」と「退避」の違いがわかります。
広辞苑より
広辞苑 第七版で各言葉は次のように表現されています。
避難の定義
「避難」を広辞苑で調べると、
災難を避けること。災難を避けて他の所へのがれること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「避難」は何か危険なものや災いから逃げて他の場所へ行くという意味であることがわかりました。
とにかく災難を避けていれば、どこへ向かおうとも走っていても歩いていても「避難」していることになります。
「避難」と言えば緊急性が高い言葉のイメージがあるかもしれませんが、「予防的避難」といった、災害が起こる前から危険を見越して安全な場所に移動しておくときにも使用されます。
予防的避難には、台風が来る前に窓を木で塞いでおいたり、土砂崩れを予想して安全な場所に前もって移動しておくことなどがあります。
退避の定義
「退避」を広辞苑で調べると、
しりぞいて危険を避けること。
広辞苑 第七版 より [発行所:株式会社岩波書店]
とのことで、「退避」は危険を避けるという意味で、避難とほとんど同義として使用される言葉であることがわかりました。
ほんの少しのニュアンスの違いとして言えば、「退避」は退くという漢字が入っていることから、危険や敵に対して退く、すなわち危険な場所へは向かわない、という意味になります。
「退避勧告」という言葉は危険な国への渡航を控えるように促す意味がありますが、こちらも危険な場所に向かわない、という意味で「退避」という言葉が使われています。
とはいえ、避難と「退避」はほとんど同じ意味として認識しても問題がないと言えます。
つまり「避難」と「退避」の違いは?
つまりそれぞれの違いは
- 避難は「災難を避けること、そのために他の場所へ逃れることを意味する」
- 退避は「避難とほとんど同義で、危険を避けて逃れることを意味する」
となり、「避難」は災難を避けて逃れる行為を表す言葉であり、「退避」もほとんど同じ意味の言葉であることが分かりました。
震度とマグニチュードの違いはこちらでまとめています。
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